野鳥にまつわる一風変わったフィールドノート


プロフィール

Author:たかんぼ
【性別】 男
【所在地】 名古屋市
【このBLOGについて】
 バードウォッチング、野鳥撮影の
 合間に「ぼぉー」と考えていたこと
 を適当に綴った覚書です。
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「野鳥を友に」 高野伸二
 高野伸二氏が新聞や雑誌に発表した文章を没後にまとめて1985年に出版され、4年後の1989年に文庫になったものが僕の手元にある「野鳥を友に」のようです。つまり20年以上前に書かれた文章ということです。

 「野鳥への誘い」
 「野鳥を見る」
 「鳥と花と名前と・・・・・・」
 「クモと鳥」

 四章の構成です。メインの「野鳥を見る」は、身近な鳥を中心に70種以上を紹介しています。随筆集というよりは、図鑑の解説文が話言葉になり、当時のエピソードを付け加えているといったところです。20年以上前に書かれたとはいえ特に違和感もなく読めました。

 「野鳥への誘い」、「鳥と花と名前と・・・・・・」の章は面白いです。
野鳥への誘い」では野鳥撮影者の「けしからん行動」について例を挙げて書かれてますが、自身も野鳥撮影をされていたようです。ミヤコドリを「なんとか近くで観察し写真も撮りたいとやっきになった」そして「干潟を腹ばいになって近づいたり、ある時は腰まで水につかって三時間も待ったりした」といった件もあります。

 この他にも、図鑑の絵を描くという仕事の大変さについても書かれています。「足の色」や「目の色」に特に注意を払って苦労された話などは、「フィールドガイド日本の野鳥」を愛用している僕には、特に興味深く読めました。

 どう捉えれば良いのか解りませんが、20年以上前のバードウォッチング事情もあまり今と変わらないようです。もし手にする機会があれば読んでみて損はないと思います。

野鳥を友に」 高野伸二 朝日新聞社

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌


「鳥と花の贈りもの」
 野鳥、鳥関係の本と言うとバードウォッチングの入門書や図鑑、写真集、探鳥地ガイド、歳時記の類が多くて読ませる内容の本は私の知る限りではとても少ないです。「鳥と花の贈りもの」はそんな少ない中でも珠玉の一冊です。

 著者の串田孫一という方を知っていたわけでもなく、期待して手にした本ではなかったのですが、帰って読んでみると本当にすばらしい本でした。バードウォッチングに出かけてその出会いを予想もしていなかったような鳥にあえた時の喜びにも似た興奮を覚えました。

 本の内容ですが61篇の野鳥と花と著者の出会いのエッセイです。美しく移り変わる自然の中でそれぞれの季節に花と野鳥に出会う。その出会いがテンポの良い、風格のある文章で綴られています。著者の野鳥との距離感がとても力が抜けていて、自然の愛し方の真髄が伝わってくるようです。いわゆるバーダー、バードウォッチャーとは全く違う視点での野鳥との関り方に、何故だか解りませんが「ホンモノ」を感じました。

 こんな美しい文書を書く「串田孫一」という人にも興味を惹かれます。調べてみると哲学者、詩人、登山家であり大学でも教鞭をとられていたようです。自然を愛し、思慮深く、豊かな人生を送られたことが文章からも伝わってきます。

 文章も漢字も僕には難しいところもありましたが、今も就寝前の少しの時間に何度も読み返す一冊です。

鳥と花の贈りもの」 暮らしの手帖社

テーマ:紹介したい本 - ジャンル:本・雑誌


BIRDER 2008年4月号 5月号
【「餌付け」について学ぼう!考えよう!】というコラムを読みました。 #2

 このシリーズも3回の連載が終わり5月号で最終回を向かえました。僕の期待するような話の展開には至らず残念です。まぁ、タイトルを見て僕が勝手に期待を膨らませただけで、書いた人にとっては勝手に期待され、勝手に書評されて迷惑な話でしょうが・・・。

 「餌付け」が最初に定義されていないので、例として
・ツルやハクチョウを保護するために餌をあげている。(保護のための餌付け
・ゴミの出し方が悪くてカラスが増え小鳥を襲う。(意図していない餌付け
・撮影のための餌付け
・庭に鳥を呼ぶための餌付け。等々
全体に広範囲すぎて「餌付け」自体がよく解りません。この雑誌の記事、広告を見ていると野鳥撮影を趣味とする方を十分に意識してるようにですから「撮影をするための餌付け」と絞って、話を展開してた方が良かったのではないかと思います。

 4月号、5月号とも結びで「餌付けについて良い悪いと騒ぎ立てるよりも・・・・」みたいな流れで話がすりかわってしまっているのも残念です。

 やはり鳥関係で知人も多い鳥商売の方々にはこのテーマはタブーなのでしょうか。

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌


鳥の名前   (大橋弘一+ナチュラリー 東京書籍)
鳥の名前   (大橋弘一+ナチュラリー 東京書籍

 写真がないページは「あとがき」と「索引」の部分だけで、全編にわたり美しい写真で溢れております。300点弱の写真が掲載されておりその1枚1枚がとても上質です。僕の分類では間違いなくこの本は写真集です。

 野鳥撮影に限らず、撮影に出かける時には一通りのシュミレーションを頭の中で行います。季節や現地の環境、そこで出会えそうな鳥、なんかを勝手に想像して「明日はこんな写真が撮りたいなぁ」なんて頭の中で理想の1枚を想像します。・・・その通りに撮れる時は少ないですが。そんな「理想の1枚」が、これでもかと言わんばかりに多数掲載されております。
 
 鳥のアップも魅力的ですが、やはり僕の理想の野鳥写真は「風景の中の野鳥」。その鳥の生息している環境を美しく映しこみ、その中で鳥が違和感なく、尚且つ存在感をもった主役となる写真です。そんな素晴らしいお手本になる写真集です。

 【掲載写真のマイベスト5】
 
第1位 クロアジサシの写真(119P掲載)
第2位 エリグゴアジサシの写真 (119P掲載)
第3位 トウネンの写真 (105P掲載)
第4位 カッコウの写真 (127P掲載)
第5位 ヒヨドリの写真 (150P掲載)

本当に溜息の出そうな素晴らしい写真です。さすがプロカメラマンの仕事です。

 本文については最初から通して読むというよりは、興味のある鳥の名前の由来を調べるというような感じで辞書的に使ったほうが良いでしょう。
その鳥を詠んだ短歌などの紹介もありますが現代訳が全くないので僕には理解不能です。短歌よりも写真の下に撮影情報を入れて欲しかった・・・僕だけですかね?
写真はいわゆる図鑑写真ではないので図鑑的な使い方には向いてないように思います。

 「こんな一枚が撮りたい!」、休みの日にも早起きをして頑張る元気をくれます。アマチュア野鳥カメラマンにはお勧めの一冊です。

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BIRDER 2008年3月号
 【「餌付け」について学ぼう!考えよう!】というコラムを読みました。

 僕のように野鳥を被写体として写真を楽しんでいる者にとっては「餌付け」というテーマはなかなかにデリケートで関心の高い問題です。故にBIRDERというメジャー(?)な雑誌で取り上げるのはかなり勇気がいるというか、落とし所の難しいテーマだけに興味をひかれました。

 僕もフィールドで餌付けをして写真を撮ってる場面に何度か遭遇した経験があります。写真を撮るためだろうが、庭先に鳥を呼ぶためだろうが、何の目的があるわけでもなく公園で擦り寄ってくる鳥たちにパン屑を与えている人たち(これは「餌付け」でなくただの「餌やり」ですね)も、たぶん餌付けが良いことだと考えている人は少ないでしょう。自然のものは自然のままが良いと考えている。だからそれぞれの立場で道理の通る言い訳が必要になる。しかし所詮ムリのある言い訳だから感情的になる・・・・いやいや、僕は勇気がないのでこれ以上は書けません。

 このテーマで数回に分けて書いてもらえるそうなので楽しみです。残念ながら第一回目は「ヒタキ類、ツグミ類の餌付けにはミルワームが効果的ですよ」とミルワームについて学んだだけの内容で少々物足りなく思えました。餌付けの善し悪しについてではなくタイトルの通りに「学ぼう、考えよう」という姿勢です。しかし僕のような興味本位の一般人としてはある意味で自然をご商売にしていらっしゃる方の「餌付け」に対する善し悪しについてのご意見も伺いたいものだと思います。そこにもう少し突っ込んで欲しかった、二回目以降が楽しみです。

テーマ:書評 - ジャンル:本・雑誌