野鳥にまつわる一風変わったフィールドノート


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俳句と詩歌であるく鳥のくに ・・・ 風信子(市村慶子+長原啓子)
 「俳句と詩歌であるく鳥のくに」 ・・・風信子市村慶子長原啓子)著

 帯には「俳句・詩歌の趣味人必携の一冊」とあり、バードウォッチング趣味人や野鳥ファンに向けて書かれた本ではないです。

 とは言え、2章から4章では80余種類の野鳥が、その詠み込まれた短歌、俳句、詩とともに紹介されていて、この部分は帯にもあるように「新しいスタイルの図鑑」としてバードウォッチャーにも楽しめます。
 また全頁にわたって中野泰敬戸塚学の素敵な写真がそれぞれのテーマにあわせて使われていて写真集としても楽しむ事ができます。

 学生時代に古文をさぼっていた私としては、短歌や句の解説がないのが残念でした。古文の文法が怪しい私には解説無しでは、せっかくの名句・名歌も古今の著名な文人たちが、どのような思いを野鳥に込めて詠んだのかが理解できないのです・・・。

 古来、農耕民族である日本人にとって、季節を知ることは農作業上で大変重要なことだったと思います。月の満ち欠けを基準とする太陰暦の日付では、知ることの出来ない季節の移り変わりを二十四気はもちろん、野鳥の行動に関心をはらうことで知ったのではないでしょうか。
 その中で、野鳥に起源を発する言葉、その行動を現す言葉が季節をともなって使われてきたのでしょう。

 「美しい国、日本。」という政権構想を掲げた総理大臣も昨日には、2代前となりました。
 「俳句と詩歌であるく鳥のくに」には、本当に美しい日本語が散りばめられています。本当に美しい国であった頃の日本がこの本にはあります。

 日頃、双眼鏡やファインダーを通して野鳥を見ることが多いですが、この本はいつもと違う「鳥のくに」へ案内してくれます。

テーマ:ブックレビュー - ジャンル:本・雑誌